あれは6年前の秋風が心地よい昼下がり僕は一人汗だくになり、3歳を過ぎたばかりの娘が転ばないように自転車の荷台部分を持って走っていました。
ぼく「まだ早いんじゃない?もうちょっと補助輪で練習しようよ(ハアハア」
天使「いやだ乗りたいの!」
ちょっと前まで三輪車を乗っていたのに、近所のお姉さんが小学校に上がったのをキッカケに古い幼児用の自転車から小学生用の自転車に乗り換えた為、お下がりで貰った自転車を娘は乗っていたのだ。
天使「おかあちゃんに自転車乗れる所見せてビックリさせたい!」
その頃妻は入院中でそして余命半年程度と言われたばかりの頃でした。
そんな事を知ってか知らずか娘が自転車に1人で乗れるようになりたいと言い出したのだ。
幼児用とはいえサドルも一番下にしてようやく自転車をまたいで足が届く様になったと言うのに無茶にも程があるよ、と思いながらも娘のチャレンジしたい気持ちを優先にそして妻が生きている間にめざましく成長した姿を見せられればと思い自転車の練習に付き合っていました。
子供の適応能力といいますかバランス能力といいますか、自転車の練習を2日もやったら自転車に乗れるように成りました。
ぼく「おお!天使ちゃん乗れてるよ!1人で乗れてるよ!ほらどんどん漕いで漕いで」
天使「ほんと?手離したの?ええ〜あ・・・」
・・・がっちゃーん
天使「とうちゃん離さないでよー(泣」
ぼく「でも今乗れてたよ!気にしないでどんどん漕いでスピード上がったらブレーキかけてごらん。ほらもう一度」
何度か同じようなやり取りをしたらもう自宅前の道路をクルクル往復出来るようになりました。
そして病院まで娘は自転車で乗って行き病院の中庭で妻に自転車を乗っている所を披露しました。あの時の娘の勇気に妻も僕も感謝しました。
ということで
今年の天使ちゃんへのクリスマスプレゼントがようやく決まりました。というかようやく聞き出しました!毎年毎年
「内緒ー(プイ」
って言ってギリギリまで言わないもんだから本当に困ります。
誰かその辺レクチャーしてくれませんかね?さり気なく聞き出す方法を。
今年のクリスマスプレゼントはこれ!
ちょっと奮発しちゃったけど長く乗れるなら良いかなと思ってコレにしました。近所の自転車屋で安くして貰えたし実は型落ちの在庫品だったのでw
お正月はコレ乗って天使ちゃんとサイクリングに行こうかなwたのしみ〜w
さいごに
あれから6年娘も9歳小学3年生になりあの時乗った自転車はもう小さくて乗れなくなってしまい今はまたお下がりの男の子用の自転車に乗っていましたが、いよいよ初めての自分の自転車です。
きっと楽しみにしていることでしょう。
自転車に初めて乗れた時のあの自信に満ち溢れた娘の瞳を僕は忘れないと思います。
穂乃果「みんなのお家にもサンタさんは来るのかな?」
それじゃ~またノシ